野外民族博物館リトルワールド

世界各地の文化、建築、料理を体験

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愛知県犬山市の緑豊かな丘陵地に、世界の文化が息づく場所がある。そこは「野外民族博物館リトルワールド」。一歩足を踏み入れれば、まるで地球を旅するかのような感覚に包まれる。

園内を巡ると、23カ国から集められた32の建物が目に飛び込んでくる。ドイツのバイエルン州の村では、木組みの家々が並び、まるで童話の世界に迷い込んだかのよう。フランスのアルザス地方の家は、1582年に建てられた農家を移築したもので、歴史の重みを感じさせる。イタリアのアルベロベッロの家は、円錐形の屋根が特徴的で、地中海の風を感じさせる。

各国の建物の中では、その土地の暮らしや文化が再現されている。例えば、ネパールの仏教寺院では、静寂の中に響く読経の声が心を落ち着かせる。アフリカの家屋では、土壁と藁葺き屋根が自然と調和し、素朴な美しさを放っている。

食の楽しみも尽きない。ドイツのレストラン「ガストホフバイエルン」では、本場のソーセージやビールが味わえる。フランスの「クレープリー アルザス」では、手焼きのクレープが香ばしく、甘い香りが漂う。アフリカンプラザでは、ワニやダチョウの肉といった珍しい料理も楽しめる。

民族衣装の体験も魅力的だ。ドイツのディアンドルや、バリの舞踊衣装、トルコの伝統衣装など、多彩な衣装が揃い、訪れた人々を異国の雰囲気に誘う。子供から大人まで、誰もが気軽に試着でき、記念撮影を楽しむことができる。

園内を歩けば、各国の音楽や踊りが響き渡り、まるで世界中の祭りに参加しているかのような高揚感を味わえる。季節ごとに開催されるイベントも多彩で、訪れるたびに新たな発見がある。

この場所は、ただの博物館ではない。世界の文化を肌で感じ、五感で楽しむことができる、生きた学びの場である。愛知の地にいながら、世界一周の旅を体験できるこの場所は、訪れる人々に新たな視点と感動を与えてくれる。