沖縄美ら海水族館

沖縄の海洋生物の神秘的な世界を探検

これは黒潮の流路を示す地図です。   DDGggハン

About

沖縄本島北部、本部町の海岸沿いに佇む沖縄美ら海水族館は、まるで海の宝石箱を開けたかのような場所です。1975年の沖縄国際海洋博覧会を契機に誕生し、2002年に新たな姿で生まれ変わったこの水族館は、沖縄の海の美しさと神秘を余すことなく伝えています。

館内に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは「サンゴの海」と名付けられた水槽です。ここでは、約80種類460群体ものサンゴが自然光を浴びて輝き、その間を色とりどりの熱帯魚が舞うように泳いでいます。この展示は、飼育員が本部町の海に潜り、実際のサンゴ礁の風景を再現したものです。

さらに進むと、圧巻の「黒潮の海」大水槽が現れます。高さ8.2メートル、幅22.5メートル、厚さ60センチの巨大なアクリルパネル越しに、全長8.8メートルにも及ぶジンベエザメや、優雅に舞うナンヨウマンタが悠々と泳ぐ姿を見ることができます。この水槽は、世界最大級の規模を誇り、訪れる人々を魅了してやみません。

沖縄美ら海水族館は、展示だけでなく、海洋生物の研究や保全にも力を入れています。例えば、1995年から飼育しているジンベエザメは、世界最長の飼育記録を更新し続けています。また、2007年にはナンヨウマンタの飼育下での繁殖に世界で初めて成功し、2024年8月にも新たな命が誕生しました。

深海の展示コーナーでは、普段目にすることのない神秘的な生物たちが紹介されています。水深200~700メートルの深海環境を再現し、発光エビ類やナガタチカマスなど、飼育が難しいとされる生物も展示されています。これらの展示は、沖縄周辺の深海調査の成果を反映したもので、未知の世界への扉を開いてくれます。

沖縄の方言で「美しい海」を意味する「美ら海」という名の通り、この水族館は沖縄の海の魅力を存分に伝えています。訪れる人々は、浅瀬から深海までの多様な生態系を体感し、海の神秘と美しさに心を奪われることでしょう。