東京新宿御苑渋谷川源流

渋谷川の源流は新宿御苑内に位置しています

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新宿御苑の奥深く、かつての千駄ヶ谷の谷頭に位置する天龍寺の境内には、かつて「弁天池」と呼ばれる池がありました。この池から湧き出る清らかな水が、渋谷川の源流とされていました。江戸時代の地図には、天龍寺の池から渋谷川が流れ出している様子が描かれています。近年の発掘調査では、湧水を利用した池の跡が発見され、明治初期に埋め立てられたと推定されています。 (tokyowater2005remaster.blogspot.com)

新宿御苑内には、上の池、中の池、下の池といった池が連なり、これらの池を通じて渋谷川が流れ出しています。特に下の池から流れ出す水は、渋谷川の最上流部として知られています。この流れは、かつての千駄ヶ谷の谷筋を利用しており、周囲の豊かな緑と相まって、都会の喧騒を忘れさせる静寂な空間を作り出しています。 (tokyowater2005remaster.blogspot.com)

また、新宿御苑の東側には、玉川上水の余水を排水する「余水吐け」がありました。この余水吐けからの流れも渋谷川に合流し、川の水量を増やしていました。現在では、玉川上水の流れを再現した「玉川上水・内藤分水散歩道」として整備され、散策路として親しまれています。 (hiromi3.com)

新宿御苑内のこれらの池や流れは、かつての渋谷川の源流としての役割を果たしており、現在でもその名残を感じることができます。都会の中心にありながら、自然の息吹を感じることができるこの場所は、訪れる人々に安らぎと癒しを提供しています。