昭和大仏

青森市青龍寺内にある日本最大の青銅座像

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青森市の郊外、静寂に包まれた山間に、全仏山青龍寺が佇んでいます。この寺院の境内には、1984年に建立された高さ21.35メートルの青銅製大日如来像、通称「昭和大仏」が鎮座しています。その堂々たる姿は、奈良や鎌倉の大仏を凌ぎ、青銅座像としては日本一の大きさを誇ります。

境内に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、青森ヒバを用いて建てられた高さ39メートルの五重塔です。この塔は、京都の東寺、奈良の興福寺、香川の善通寺に次ぐ日本第4位の高さを誇り、その優美な姿は訪れる者の心を打ちます。塔のそばには枯山水の庭園が広がり、四季折々の風情を楽しむことができます。

昭和大仏の胎内に入ると、六道輪廻の図や十二支の守り本尊が安置されており、訪れる人々に深い仏教の教えを伝えています。また、境内には水子供養のための無数の風車が並び、風に揺れるその姿は、まるで色とりどりの花が咲き乱れるかのようです。これらの風車は、訪れる人々の祈りと願いが込められた象徴となっています。

青龍寺では、毎年12月に昭和大仏のすす払いが行われます。雪が舞う中、長さ約8メートルのササ竹を使って大仏の一年分のほこりを払い落とすこの行事は、新年を迎える準備として欠かせないものです。また、正月の三が日には護摩祈とうが行われ、多くの参拝者が訪れます。

さらに、4月から11月の第2・第4日曜日の早朝には、金堂で朝座禅とお粥の朝食が提供され、心静かなひとときを過ごすことができます。写経も毎日行われており、訪れる人々に仏教の教えを深く体験する機会を提供しています。

青龍寺は、戦没者供養と世界平和を願って建立された寺院であり、その壮大な伽藍と自然豊かな環境は、訪れる人々に深い感動と安らぎを与えます。ここを訪れれば、日常の喧騒を忘れ、心の平穏を取り戻すことができるでしょう。