山下町第一洞穴遺跡

日本最古の人類化石発見地

About

那覇市山下町の住宅街の一角、静かな丘の斜面にひっそりと佇む小さな洞穴がある。この洞穴は、1962年に発見され、1968年の発掘調査で約3万2千年前の少女の骨が見つかったことで知られる。彼女は「山下洞人」と名付けられ、日本最古の人骨として歴史に刻まれている。

洞穴は幅約1.2メートル、高さ約3メートル、奥行き約5メートルと小ぶりであるが、その内部には旧石器時代の人々の生活の痕跡が残されている。鹿の角や骨で作られた道具、骨角器が出土し、当時の人々が狩猟や採集を行いながらこの地で暮らしていたことを物語っている。

この洞穴は、沖縄県が数万年前から人々の住処であったことを証明する重要な遺跡である。2015年には公園として整備され、地域の人々や訪れる者たちにとって、歴史を感じる場となっている。公園内には洞穴の説明板や健康遊具が設置され、散策しながら太古の時代に思いを馳せることができる。

この地に立つと、3万年以上前の少女が見たであろう風景や、彼女の家族が営んでいた日々の暮らしが想像される。現代の喧騒から離れ、静寂の中で過去と対話するひとときは、訪れる者に深い感慨をもたらす。

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