小松川ゆきやなぎ公園

東京都江戸川区にある小松川ゆきやなぎ公園

About

東京の喧騒から一歩離れ、江戸川区小松川の住宅街に佇む「小松川ゆきやなぎ公園」。この公園は、子どもたちの自由な発想と創造力を育む場として、地域の人々に愛されている。

園内に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、手作りの木製遊具たち。丸太で作られた滑り台や、バランス感覚を試す丸太渡りなど、どれも自然の素材を活かした温もりが感じられる。これらの遊具には決まった遊び方がなく、子どもたちは自らの想像力で新たな遊びを生み出していく。例えば、滑り台を友達と並んで滑ったり、丸太渡りで「落ちたらワニに食べられちゃう!」といった冒険ごっこを楽しんだり。

公園の中央には、ふかふかの芝生が広がる広場があり、子どもたちは思い思いに走り回ったり、ボール遊びをしたりしている。春には桜が咲き誇り、家族連れがお弁当を広げてピクニックを楽しむ姿も見られる。また、園内にはベンチが点在し、保護者たちは子どもたちを見守りながら、穏やかな時間を過ごしている。

この公園の特徴の一つが、不定期で開催される「プレーパーク」だ。通常は毎週金曜日の午後に開催されるが、現在は不定期での開催となっている。プレーパークでは、薪割りや焚火、ビニール袋での凧あげ、虫取り、木材を使った工作など、日常ではなかなか体験できない遊びが提供される。これらの活動を通じて、子どもたちは自然と触れ合いながら、五感を刺激し、創造力や協調性を育んでいる。

公園の周辺には、荒川沿いに約2キロメートルにわたって続く「小松川千本桜」があり、春には見事な桜並木が訪れる人々を魅了する。また、旧中川沿いにも桜並木が広がり、カワヅザクラやソメイヨシノなど、さまざまな品種の桜を楽しむことができる。これらの桜並木は、地域の人々の手によって大切に育てられ、春の訪れとともに多くの人々の心を和ませている。

さらに、公園の近くには、東京大空襲の犠牲者を追悼するために建立された「世代を結ぶ平和の像」があり、平和への願いが込められている。この像は、彫刻家・圓鍔勝三氏によって制作され、訪れる人々に戦争の悲惨さと平和の大切さを伝えている。

小松川ゆきやなぎ公園は、ただの遊び場ではなく、地域の歴史や文化、自然と触れ合える貴重な場所だ。ここで過ごす時間は、子どもたちにとってかけがえのない思い出となり、彼らの心に深く刻まれていくことだろう。