宇佐美観音寺

静岡県伊東市の著名な寺院

比較的大きいサイズに加えて、この数は圧巻です。   姫川玲子

About

伊豆半島の東岸、宇佐美の町を見下ろす高台に、静寂と神秘が交錯する場所がある。そこには、時の流れに取り残されたかのような、壮大な観音像が鎮座している。この観音像は、1982年に建立された「世界平和大観音」として知られ、高さ50メートルの座像として日本一を誇る。 (surugawan.net)

山門をくぐると、仁王像が訪れる者を迎え、その上部には四天王が護る八角堂が佇んでいる。境内には、約2万体とも3万体とも言われる慈母観音像が並び、訪れる者を圧倒する。 (surugawan.net)また、七福神像や仏舎利塔、水掛け観音、日蓮大聖人辻説法像、十二支守り本尊像、さらにはネパール・インド・チベットの各種仏像まで、多彩な仏教美術が展示されている。

しかし、時の流れはこの地にも変化をもたらした。先代住職の逝去後、境内の荒廃が進み、かつての荘厳さは薄れつつある。それでも、相模灘を一望できる素晴らしいロケーションは変わらず、訪れる者に静寂と神秘の空間を提供している。 (surugawan.net)

この地を訪れると、過去と現在が交錯する不思議な感覚に包まれる。壮大な観音像と無数の仏像群、そして眼下に広がる宇佐美の町と相模湾の景色が、訪れる者の心に深い印象を刻む。ここは、時の流れとともに変わりゆくものと、変わらぬものが共存する、静寂と神秘の場所である。