天之逆鉾

高千穂峰山頂の神聖な遺跡

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霧島連山の主峰、高千穂峰の頂にそびえる「天の逆鉾」。標高1,574メートルのこの山頂に、青銅製の三叉の鉾が逆さに突き立てられている様は、まるで天と地を結ぶ神秘の象徴のようです。この鉾は、天孫降臨の際に瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が高天原から持参し、地上に突き立てたものと伝えられています。 (kanko-miyazaki.jp)

山頂からの眺望は、まさに絶景。眼下には御池や都城の町並みが広がり、遠くには噴煙を上げる桜島の姿も望めます。特に日の出の瞬間、日向灘から昇る太陽が山々を黄金色に染め上げる光景は、神々が降臨したとされるこの地にふさわしい神秘的な美しさを放っています。 (tabizine.jp)

この地には、坂本龍馬と妻・お龍の逸話も残されています。1866年、二人は日本初の新婚旅行として霧島を訪れ、高千穂峰に登頂しました。龍馬は山頂の天の逆鉾を引き抜こうと試み、その様子を姉・乙女に宛てた手紙に詳細に描いています。このエピソードは、龍馬の冒険心とユーモアを伝えるものとして今も語り継がれています。 (town.takaharu.lg.jp)

高千穂峰への登山道は、四季折々の自然美を楽しむことができます。特に6合目付近では、5月下旬から6月中旬にかけてミヤマキリシマツツジが咲き誇り、山肌を鮮やかな紫紅色や桃色に染め上げます。また、秋の紅葉や冬の霧氷も見事で、訪れるたびに異なる表情を見せてくれます。 (kanko-miyazaki.jp)

この地を訪れることで、古代から続く神話の世界と、自然の壮大な美しさを同時に体感することができます。天の逆鉾が突き立つ高千穂峰は、まさに神々と人々の歴史が交差する、神秘とロマンに満ちた場所なのです。