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京都の嵐山駅に足を踏み入れると、目の前に広がるのは色とりどりの京友禅が織りなす幻想的な光景。高さ約2メートルのアクリルポールが約600本、駅構内や線路脇に林立し、まるで着物の森に迷い込んだかのような錯覚を覚えます。この「キモノフォレスト」は、世界的に活躍するインテリアデザイナー森田恭通氏の手によるもので、大正時代から続く老舗「亀田富染工場」の京友禅が使用されています。
昼間は鮮やかな色彩が目を楽しませ、夜になるとポールに埋め込まれたLEDが点灯し、幻想的な光の森へと変貌します。特に「着物の小径」と名付けられた小道は、両脇に京友禅のポールが並び、その先にはパワースポットとして知られる「龍の愛宕池」が静かに佇んでいます。この池に手を浸すと、心に安らぎが訪れ、幸せへと導かれると伝えられています。
また、駅のホームには嵐山温泉の湯を使用した足湯も設置されており、200円で利用可能です。旅の疲れを癒しながら、京友禅の光林を眺める贅沢なひとときを過ごすことができます。
この場所は、伝統と現代が見事に融合した空間であり、訪れる人々に京都の美を存分に感じさせてくれます。昼と夜で異なる表情を見せるキモノフォレストは、何度訪れても新たな感動を与えてくれるでしょう。