モエレ沼公園

彫刻家イサム・ノグチ設計の総合公園

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札幌市の北東、かつての廃棄物処理場が、今や自然と芸術が融合した広大な公園へと生まれ変わった。その名は「モエレ沼公園」。アイヌ語で「静かな水面」を意味する「モイレペッ」に由来するこの地は、彫刻家イサム・ノグチの手によって、全体が一つの彫刻作品として設計された。

公園の中心にそびえる「ガラスのピラミッド」は、三角面と四角錐が組み合わさった独特の形状を持つ。その透明な壁面は、四季折々の空模様を映し出し、訪れる者に新たな視点を提供する。館内にはギャラリーやレストランがあり、アートと食の融合を楽しむことができる。

「モエレ山」は、不燃ゴミと建設残土を積み上げて造成された人工の山で、標高62.4メートル。山頂からは札幌市内を一望でき、四季折々の風景が広がる。冬にはスキーやソリ遊びの場としても親しまれている。

「サクラの森」には、約1,600本の桜が植えられ、その中にイサム・ノグチがデザインした126基の遊具が点在する。子どもたちは、自然とアートが融合した空間で自由に遊び、創造力を育む。

公園の中央に位置する「海の噴水」は、直径48メートル、最大25メートルまで水が噴き上がるダイナミックな水の彫刻。昼夜で異なる表情を見せ、訪れる者を魅了する。

かつての廃棄物処理場が、イサム・ノグチの手によって再生されたモエレ沼公園。自然とアートが見事に融合したこの場所は、訪れる者に新たな感動と発見をもたらす。